アンポンタンの映画・ドラマ・番組・アニメ解説(Movie · Drama · Program · Animation Commentary)

見たくなる映画・ドラマ・番組・アニメ解説をしていきます(^^)/見たことがある方も、これから見る方も参考になる内容にしたいと思っています‼

天気の子 感想(ネタバレ注意)

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『天気の子』賛否別れる理由はこれ!?

 まずシンプルに楽しめる作品であるのは間違いありません。

自分自身は正直期待していなかったのですが、観てみたら新海誠監督が伝えたい映画の『本質』そして『意外な展開』に感銘を受けました。

ただ

『君の名は』を観て称賛していた大半の方にはこの作品の『本質』は見抜けず単純に『共感できない』とか『終わり方が微妙』とか、

いろいろなレビューで批判をしている方々と同様かと思います。

簡単に言うと、『今の社会の現状に気づいていない人たち』がそういった感想になると思います。

いけない、いけない

いきなりディスるつもりはなかったのですが・・・

では、まず簡潔にストーリーの説明していきますね(^^)/

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今回も巫女の宿命的な展開!?

『君の名は』と同様に巫女が不思議な力を使う展開から始まります。

『天気の子』ではその名の通り、

雨を晴れにする『100%晴れ女』の巫女となった天野陽菜。

彼女が天に願わなければ東京は基本的に『雨』なのです。

彼女は1年前に母親を亡くし、弟(天野凪)と孤独に2人暮らしをしていました。

そして家出をして東京に上京した主人公(森嶋帆高)と出会い

『100%晴れ女』の力を使ってお金を稼ぐためにビジネスをはじめます。

※後ほど説明しますが、この設定がまさに新海誠監督の今までの人生を表しています。

そして、いつしか雨も強まり東京が水に飲みこまれそうになります。

そこで陽菜は『巫女である宿命』を知ります。

巫女である者はこの降り続く雨を止めるための『人柱』であるということ・・・。

陽菜はこの事実を受け入れて地上から姿を消します。

しかし、

帆高は同じ『孤独』を共有し、思いを抱いていた陽菜を連れ戻します。

その影響で一度は晴れた東京も、再び雨が降り続くようになります。

そこで二人は『決断』します。

『東京の雨がやまなくとも、それを受け入れて二人で生きていこう』

つまり、他者のためではなく自分たち自身のために生きていこう

ということ。

そして3年後、東京は水没してしまいます。

最後はそれでも『二人と近しい仲間達で生きていこう』

そんなクライマックスを迎えます。

 

これは一見自分勝手な話だし、『細かい設定の説明がなく話の全体がよくわからない』

といったレビューもありましたが、それはこの作品ではなく新海誠監督のことが全く分かっていない人の感想だと思います。

 

というのも『天気の子』新海誠監督の人生そのものを描いている作品だからです。

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『天気の子』新海誠監督の人生そのもの!?そして・・・

新海誠監督は年商70億円もの会社を継ぐ予定であった御曹司です。

しかし、その道から離脱し高校卒業後に上京してゲーム会社に就職しています。

その後、2001年にほしのこえという初の劇場公開作品を制作。この時の制作のほとんどを新海誠監督一人で行っているのです。そして『君の名は』での大きな成功。

 

『天気の子』の展開と照らし合わせると

両親のいない兄弟と、家出した少年・・・『孤独』=『一人で上京』そして

お金を稼ぐために『ビジネス』=『一人でアニメ制作』

巫女が人柱にならなければならないという『宿命からの離脱』=『父親の会社を継がない』

『水没する東京』=『今の社会』

 

そして同時に今回の設定は現在の社会を生き抜く皆さんに対するメッセージが熱く込められています。

今まで終身雇用で定年まで働いて老後は年金で安泰(あんたい)な生活。

そうです。

今労働している私たちの『東京』=『社会』は崩壊する。

60歳まで普通に働いても老後は年金も貰えず、不安を抱えながら身体を酷使して働かなければならない。そんな『何かに依存する社会』はもう終わり

皆さんが依存している『働かされている労働社会』から『自分から何かを生み出し、決断していく社会』

今ならまだ変えられる。

変えるのは自分次第。

そして沈みゆく東京(社会)よりも、自分たちの決断を大事にする。

まさに新海誠監督が経験し、その結果成功に至った道のりを皆さんへのメッセージとして届けてくれる作品。

それが『天気の子』

 

つまり

今この作品に『共感』できるのは

You tuberやブロガーなど、『孤独や不安』を感じながら

成功に向けて『自ら行動し、何かを生み出し続けている人達』なのです。

一見、この『クリエイティブな人達』は今までの社会には適応できなかった人が大半です。

今までの社会に依存し続け、自ら行動できず、『クリエイティブな人達』を批判し続けている人達。そういった方々には『共感』できない作品といえます。

 

ここで面白いのが

この作品が今後評価されれば『多少まともな社会になりそう』と言えるかもしれませんし、批判する人が多ければ東京と同様に『沈んでいく社会』であると言えるかと思います。

『細かい設定』などどうでもよい。

『天気の子』『本質』新海誠監督の暖かいメッセージです。

今後の『天気の子』『社会の批評』に注目ですね(^^)/

皆さんも是非自分で見て、素直な感想を持つことです。それで自分がどの位置にいるかが分かると思います。

 

筆者の別ブログです『天気に負けないゴルフ』⇩⇩⇩⇩⇩

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